都内にあるミルクホールは全て制覇したものと思い込んでいたけどツメが甘かった・・・。
まだありました!下高井戸にあるミルクホール石川です。
店の周りには鬱蒼と木々が生い茂って、ここだけ異空間のような雰囲気。
入り口のドアがこれまた素敵で、メキシカンな酒場を彷彿とさせるドア。そこに「ミルクホール」と彫ってあるの。職人さん、粋だねぇ。
この日はかき氷を食べにきたので、私は意気揚々と注文した。「ニグロひとつ!」
とめさん、この暑さで頭狂ったの?と思ったあなた、私は至って正常です。
メニューの中に、イチゴやあずきに混ざって確かに存在するのです。ニグロが。
ニグロは氷の中にあんず、みかん、ミルクあずきが入ったとても豪華なかき氷。
ニグロうめぇ!ニグロ最高!
女将さんにニグロの由来を聞いてみたところ、隣接している松原高校にニグロと呼ばれている男子がいて、彼が考案したかき氷だからニグロになったとか。「ニグロ」が放送禁止用語になる前の出来事らしい。ニグロ君、どんな容姿か大体想像できます。
ニグロも衝撃的ですけど、この店には他にも有名なエピソードがあるのです。その昔、この店の常連に渡辺美里がいたらしく、「ミルクホールでおあいしましょう」という曲はまさにこの店のことを歌っているらしい。渡辺美里は向かいの松原高校ラグビー部のマネージャーだったそうな。
お店は昭和29年に女将さんのお母さんが開業。そのお母さんが子供の頃に流行っていたのがミルクホールで、真似をしてミルクホールと名付けたらしい。人柄の良い女将さんが色々語ってくれました。「もう年だからあと2年くらいで閉店かな」なんておっしゃるものだから、思わず「私が継ぎます!」って言いたくなってしまった。悲しいけどしょうがないよね。できる限り足を運ぼうと思った。
店内は扇風機のみだけど、風がよく通って不思議とそれ程暑くない。周りが緑に囲まれているせいもあるのかも。居心地が良くて、なかなか腰が上がらなかった。田舎のおばあちゃんちにいるような雰囲気で、まさにノスタルジック。お近くの方は是非一度訪れてみてください。とーっても素敵なお店です。
【店舗データ】
住所:東京都世田谷区赤堤5-34-1
営業:12:00〜17:00くらい(女将さんの都合でお休みになるらしいので電話で確認するのが吉)
TEL:03-3328-6635
※営業は夏期のみで涼しくなったら休業とのこと