全国ノスタルジー探訪

現代に残る、身近な過去を探してあちこち歩いてます。

代々木・丼太郎 代々木店 (旧・牛丼太郎)(閉店)

金のない学生時代、牛丼が主食だった(もしくは今でも)という方は少なくないでしょう。ぼくの学生時代はまさに牛丼チェーン各社が200円台に引き下げてきたタイミングだったので、そりゃあ毎日のように食べました。

でも、その前から牛丼の激安価格を維持していたのが牛丼太郎です。いっときは大手の値下げでむしろ高級店になってしまいましたし、なぜか「牛丼に豚も混ぜてます」的なブレンド牛丼を売ってたりした記憶があります。
ぼくは友人が中野に住んでいたので、ゲームを朝までやった帰りに中野の牛丼太郎を利用したりしていました。

あるとき、ネットで牛丼太郎の経営会社が倒産したというニュースを目にしました。そして、経営している会社が変わり、店名も変わった、と。中野の牛丼太郎も結構前に潰れてましたね。
そういうタイミングで、果たしてどうなったのかという気持ちでひさびさに行ってみることにしました。

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名前が変わったという話ですが、牛丼太郎の「牛」の上にビニールテープで貼って隠してあるだけで、夜は透けて見えちゃってます(笑)。
この店名変更のスキーム、吉祥寺のラーメン二郎が一時ラブメン生郎になったのと同じ原理でしょうか(その後ラーメン生郎のまま営業中)。



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とはいえ、よく見ると地味に細かい仕事をして「丼」の字に違和感が無いよう気を遣われています。「神は細部に宿る」というコトバを思い出します。




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ちなみに昼に行ってみると、きちんと「丼太郎」に見えます。パッと見は。


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入り口のロゴも、同じように良い仕事をしています。コダワリ感じますね〜。
でもマスコットキャラクターのぎゅうちゃん(と、言うらしい)の前掛けは「牛」のままですね(笑)。


店内は食券制、立ち食いで席はありません。車いすの方はご注意ください。

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これは牛丼並。


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こっちは別日に撮った納豆丼並。しょっぱめの味付けで寸胴一杯に作られていて、これだけで充分食べられます。


ところで、店内で客ぼく一人になったタイミングがあるので店のオジサンに聞いてみました。
「お店の名前が変わったのは会社が変わったからと聞きましたが本当ですか?」
「はい本当ですよ」
「ぎゅうちゃんはそのままのように見えますが…」
「そうね、ぎゅうちゃんじゃなくてドンちゃんにならなきゃいけないよね(笑)。そのうち変わるんじゃないかな」
「この牛丼のドンブリとか、希望すれば買えるという噂も聞いてるのですが買えますか?」
「今はストックがないからダメだけど、確かに売ってたこともあるみたいよ。新しいのが入ってくることあるのかはわからないね」
「ドンブリ太郎というくらいですから、天丼とか始めるんですか?」
「さあ…色々やるかもね。どうぞご期待ください」

とのことでした。お礼とごちそうさまを言って店を出ました。

というわけで、名前が変わっても基本的にはほぼそのまんま牛丼太郎でした。ある意味マッチョな空間なので(笑)、女性の方には少々キツいかもしれませんが古き良き殺伐とした雰囲気を味わいたい方にはおすすめです。もちろん、お金のない方にも。

【店舗データ】
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-20-16
営業:よくわかりませんが24時間営業ではないです

取材時期:2012年9月

参考サイト

【2015/3/31追記】
本日閉店となりました。

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思い出の牛丼。


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こちらは納豆丼。




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他の客が少ない時間帯を狙って行き、どんぶりが欲しいのですが…と相談すると、新品を出して譲ってくれました。ひとつ1000円でした。丼ちゃんに改名することもなく牛マークのままのギュウちゃんどんぶり、大切に使います。


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茗荷谷店に食べに行きます!さようなら丼太郎代々木店!