寒くなってくると銭湯の熱い湯が恋しくなってきます。数年前は、なんだこれはバカか!と思ってましたが、いつのまにか歳のせいもあり、ああいった罰ゲーム並のお湯にサッと湯がかれるのも気持ち良く感じるのです。
そんなTOKYOトラディショナル銭湯スタイルを維持し続けている、四ッ谷の蓬莱湯をご紹介します。
※一般的には駅名で使われる四ッ谷のほうが馴染みがあると思い、そう表記しています。念のため。
住所上は「四谷」です。最寄りは丸ノ内線の四谷三丁目駅になります。
唐破風に懸魚、といった伝統的銭湯建築。
中に入ると、これまた伝統的な番台スタイルです。つまり素晴らしくも逆に番台のオヤジから女性の脱衣所は丸見え。そういうのを気にする女性はちょっと厳しいかもですね(あと、お金を払うフリしてチラ見する男性客もいるでしょう。笑い)。最近ここだけは改装しちゃってる銭湯も多い中、珍しくなりつつあります。
※以下、お客さんのいないタイミングで許可を得て撮影しています。
脱衣所も昔から変わらない様子。写ってませんが、いわゆる高〜い折り上げ格天井(ごうてんじょう)。う〜んすごい。
壁側のロッカーもすごい。
休憩スペースのテーブルは、元々ゲーム台っぽい。このコントローラは、テニス的なアレでしょうか。
マッサージ機も冷蔵庫もまたいつから使ってるのか不明なくらいレトロ。
ひげそりホルダーも相当なもの。売ってるやつはジレットの現行モデルっぽいですが。
ナイロンタオルも、このパッケージで在庫してるんだ…何年売れ残ってるんだ的な。
…とまあいちいち感動しきりでした。
肝心のお湯はぬるいほうの浴槽でも超熱いです。
上島竜平の気分で使っていたところ、知らないおじさんに「ヨッ兄ちゃん 江戸っ子だね!オレもそっち(熱いほう)は入れねえよ」と言われました。やっぱり自分が入ってるほうが熱いほうだったか。
いっつも熱いほうとぬるいほうの浴槽の区別がよくつかなくて間違うんですよね………。
ちなみに他のお客さんがいたので写真は撮れませんでしたが、番台の板は必見です(男性のほう。女性のほうはわかりません)。
というのも、この番台、一枚板にもかかわらず、数十年の間お客さんがお金を置いたり取ったりするうちに自然にヘコんできたくぼみができているのです。これはすごい!ので、是非行ってみてお確かめください。
住所:東京都新宿区四谷4-13
営業:15:00〜24:00 金曜休み
取材時期:2013年2月
2014年9月末をもって廃業されてしまったそうです…。