社食。社員食堂。私の勤める会社にもありますが、やや安いくらいであとは平々凡々なものです。キラキラしたアイティー企業的な華やかさや自慢できるような味・眺望・サービスなどは一切ありません。
ところが。
ところが、です。これが「他社の社員食堂」だとやたらと気持ちがアガるのは私だけでしょうか。東京都庁の食堂や、各地方の区役所、市役所などの食堂、あるいは国立図書館や裁判所のような公共施設の食堂は妙に楽しいものです。また、仕事で訪れてたまに使わせてもらえるような他社の社員食堂も楽しかったりします。不思議なものです。友だちの家のご飯を御馳走になっているような感じなのでしょうか。違うか。
そんなわけで以前から噂を聞いていた、「大阪の南海電車の社員食堂は一般人も使える」という話を頼りに実際に行ってみることにしました。
調べたところ、南海なんば駅の「2F中央改札口」が一番わかり易いとのこと。南海のなんば駅は多層構造になっているので注意が必要です。
駅構内になるので入場券を購入。
ここが2Fの中央改札口です。
続いて、3、4番線につながる階段を探します。先程の改札から見ると画面左よりのところです。
この階段を登らずに、横から階段裏につながる通路に向かいます。このへんでもう情報が無い初心者にたどり着ける予感がしません。かなり予習してきてよかった。
先程の階段裏の通路です。完全に初見殺し。この難易度、ファミコンのロックマンか。
先程の景色ではわからないのですが、近づくと一応ドアに表示がありました!ここです。
「食堂 営業中」とありつつも「(食堂利用者および関係者以外)立入禁止」とあるので、パッと見「ホントに入っていいのかな?」と迷いが生じる雰囲気です。これもやっぱり「知ってないと」まず入れない。フラっとここに入る勇気はないです。
ドアを開けると食堂メニューが。一安心です。
日替わりメニューはいいですね。
通路の様子はこんな感じ。やっぱりなんか勝手に入ってるような後ろめたさが。ただ、「この先」立入禁止ってことはここまではいいんだな、と解釈します。
あったあった。食堂です。
アプリを通して見るとラーメンが見えるARサンプル(うそ)。
いや〜 いかにも社食って感じです。自社だったらなんとも思わないんだろうけど、他社の社食はワクワクしますね!
一般人と社員では価格に差がつけられています。当たり前といえば当たり前ですが、数十円の差なので良心的。
一般ラーメンとか一般替え玉とかいうフレーズがツボです。
システムとしてはトレーを持って、食券を渡して、受け取る、というごくごく普通の社食システムです。
一般カレーと一般ラーメンをいただきます。味も一般的ですが美味しい。
なお当然写していませんが社員さんもよく利用されています。昼飯時は外しましたが、鉄道マンにとってはあまり関係ないのかもしれませんね。
なお、壁などには一般利用者向けに「社員の食事提供を優先させていただきます」と掲示されています。忙しい仕事の合間に来ている南海の社員を優先するのは当たり前ですね。むしろそうやってガンガン言ってほしいし、まさか文句を言う一般人がいたりするのかしらと不安になりました。
美味しく頂いて普通に退散。一般人でも普通に扱ってくれますし、南海の社員さんたちも慣れているようで特に気にしません。
この真の意味での「隠れ家的レストラン」とでも言うべき難波給食所、一般人的にはとても楽しい食事でした。あくまで利用させて頂いているというスタンスで、大勢で押し寄せたりピークタイムにお邪魔したりといったことのないようにしたいものです。
【店舗データ】
住所:南海電気鉄道 難波駅構内
営業:おそらく10:00〜20:00 土曜日定休 ※献立表から推察
取材時期:2020年11月