廃線跡好き・古いモノ好き、喫茶店好き、そんな欲を一度に満たせる三色パンのようなスポットに行きました。
それがここ、姫路にある喫茶店、手柄ポートです。外観からしてレトロフューチャーですよね!新国立競技場も真っ青の無駄なアーチが素敵すぎます。
で、話が前後しますが、ここに至るまでのアプローチを含めてご説明します。
手柄ポートへの行き方ですが、場所は姫路駅から「手柄山中央公園」を目指します。
最寄りは山陽電車「手柄駅」ですが、敢えて行きは歩くことをオススメします(帰りに乗りましょう)。
というのも、姫路駅から西側に歩いてみるとこんなものが見えてきます。
そう、これが姫路モノレールの廃線跡です。
こちらは手柄山中央公園にあるモノレール展示室にあった資料の写真です。いいですね〜これ。
とはいえ現実の話としては、姫路モノレールは昭和41年に開業し、たったの8年で営業休止、そのまま廃線になったそうです。Wikipediaで詳細を調べると、なんとも壮大なる夢物語を見ていたことがわかり、イケイケな時代だったのかなぁ、と思わされます。まあディズニーランドくらいなら専用の路線があっても成り立つのでしょうけど、手柄山中央公園では…(失礼)。
さて、このモノレールの廃線跡を追いかけて歩くと出てくるのがこのマンションです。
レールがマンションの中に入ってる!
そう、駅直結型のマンションなんですね。当時は高級だったのでしょう。しかし姫路駅からそんなに遠くもないし、運行本数にもよるけどこんなの要るかなあ、という感はあります…。
ちょっとだけ駅名標が撮れました。この駅は「大将軍駅」というかっこいい名前だったのですが、開業からたったの2年くらい(先に姫路〜手柄山が開業し、後からここが駅としての営業を始めたとということ)で休止になってしまったそうです。こういう豪快な失敗もまた昭和って感じがありますね。
さて、引き続き大将軍駅から先も廃線跡を追いかけます。
先の写真の位置が、ちょうどこの地図の現在地にあたるあたりです。
この先の公園はもう見えてるので後は歩いて目指しましょう。
モノレール展示室に至る上り階段の途中で、かつて手柄山駅に至るトンネルだった跡が見えます。
さて、モノレール展示室ですが、こちらには姫路モノレールに関する資料や実物の車両が展示されていました。
昭和の高度成長期のでっかい夢と無謀な計画、今見るとバカだな〜って思わなくもないんですが、一方でこういうのがまかり通ってしまった時代というのも、いま現役世代の自分としてはある意味ではうらやましくもあったりします。
さて本題の喫茶店です。
(もう一度登場)
手柄ポート、これも今じゃなかなか建てさせてもらえなそうな「無駄の美」(褒めてます)がつまっています。
エレベーターに照明や扇風機のスイッチがあるんですよ。この丸いボタンもたまらないです……!!
店内入るとこんな感じ。実は結構狭いです(笑)。回転軸がある関係で仕方ないのですが。
食品サンプルも当然のように設置。
【メニュー】
店員さん、結構狭くかつクルクル座席が回り続ける中、器用に水を持ってきてくれます。
今回はプリンパフェを頼みました。これくらいのアトラクション感ある喫茶店ならば、30代のオッサンが一人でパフェ頼んでも良いでしょう…!
なお動画はこちら。
https://flic.kr/p/wbVoY4
ゆっくりですがぐ〜るぐ〜る回ってるのがわかると思います。
最高のひとときでした。
姫路モノレールの歴史から入ってきての手柄ポート、昭和40年代のムードに浸れて本当に最高でした。この手柄ポートも、老朽化が進んでいるのと可動部分が多くていつ壊れるかもわからない気もします。同じような趣味の方には是非訪れてみてほしい、全力でオススメしたいスポットでした。
※廃線跡の処理など、取材時から時間が経過し変わっている可能性もありますので、最新の情報は別途ご確認ください。
【おまけ】
手柄ポートのある手柄山公園、なかなか良い雰囲気で、遊園地も適度に古めかしくて良かったです。このブログをご覧いただいている同じような趣味の方でしたら、上記のルートからココで姫路城行かなくても1日楽しめるかも(ぼくは姫路城見ずに帰りました……)。
【店舗データ】
住所:兵庫県姫路市西延末440
営業:10:00〜17:00(ラストオーダー16:30) 火曜休み
取材時期:2013年12月